会計基準の使い分け

こんにちは!
公益法人・学会・業界団体・保育所会計を専門とする会計事務所、アダムズの堀井です。

今回は、公益法人が適用すべき会計基準についての雑談です。

公益法人が適用すべき会計基準としては、日本公認公認会計士協会の考えとしては公益法人会計基準(20年基準、16年基準)か企業会計基準のいずれかとされています。
そして、公益法人会計基準で定めのない事項については、企業会計基準の適用が明確化されています。
したがって、公益法人の場合には、通常は公益法人会計基準を適用し、公益法人会計基準に明記がない事項は企業会計基準に準拠することになります。

ここで、社会の混乱を招いている原因の1つですが、NPO会計基準という会計基準があります。
これは、日本公認会計士協会が公表した会計基準ではなく、NPO法人会計基準協議会という民間団体が独自にいろいろな方々の意見を聞いたうえで作成した独自基準です。
したがって、NPO法人会計基準は、日本公認会計士協会が一般に公正妥当と認めた会計基準には該当しません。

しかし、一般の方には、会計基準が一般に公正妥当か否かなど分からないと思います。
市販されている公益法人会計基準の本でもNPO会計基準のルールを記載されているものもあります。

例えば、とある公益法人向けの本では、以下のような記載がありました。
「未収会費は、貸借対象日後、計算書類が作成されるまでに回収され又は回収されることが明らかな会費を計上する」
未収会費は、金銭債権のため公益法人会計基準、金融商品に関する会計基準に準拠して処理することになりますが、上記のような処理方法や考え方はどこにも記載がありません。
この考え方は、NPO法人会計基準第12項の受取会費、同Q&A12?1の未収会費の処理方法の記載を準用しているものと推測されます。

公益法人向けの本であるにも関わらず、一般に公正妥当と認められていないNPO法人会計基準の内容を何の注記もなく記載してしまう専門書もあるくらいですので、一般の方々の誤解を誘発する可能性があると思います。

早い段階で、公益法人だけでなく、非営利法人全般の一般に公正妥当と認められる会計基準の公表が望まれます。

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この記事の監修者

               

株式会社アダムズ/堀井公認会計士事務所
代表取締役 堀井淳史
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