マイナンバー制度(2)取得

こんにちは!
公益法人・学会・業界団体を専門とする会計事務所、株式会社アダムズの堀井淳史です。

公益法人は、ほぼ3月決算のため今が超繁忙期であり、ブログの更新もできずにいました。

そんなわけで久しぶりのブログです。

今回は、マイナンバー制度の続きです。
公益法人・学会・業界団体などの事業者が、個人から個人番号を取得する場合の注意点を記載したいと思います。

まず、個人番号の取得をして良い場合ですが、個人番号を提供する側である個人は、番号法で限定的に明記された場合を除き、特定個人情報を提供してはいかないことになっており、また提供を受ける事業者も番号法で限定的に明記された場合を除き、個人番号の提供を求めてはいけないことになっています。
要は、必要な時以外は、安易に個人番号のやり取りをしてはいけないことになっています。

次に、個人番号の提供を求める時期ですが、原則として「個人番号事務が発生した時点」とされており、例外的に「個人番号関係事務の発生が予想できた時点」も可としています。

事務局の従業員等の給与の場合には、雇用契約の締結時点でマイナンバーを使用することが予測できるため、個人番号の提供を求めることができます。
また、「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」については、年中の支払金額合計額により提出する場合と提出しない場合があります。
当初の契約や計画で所定の金額を超え、支払調書の提出が必要とわかる場合には、「事務の発生が予想できた時点」として個人番号の提供を求めることができます。

なお、個人番号の取得について、「支払調書を提出しないことが明らか」でない場合には、取得しても問題ないとされています。もし、取得したが使用しなかった場合には、速やかに廃棄又は削除する必要があります。

また、支払調書の税務署提出義務のある金額に達しない場合であって支払調書を任氏で税務署に提出することは可能であるため、任意で提出することにすれば、個人番号を取得しても問題ないとされています。

この点について、ルール上は、上記のようになっていますが、実際の運営上、講師の方から上記の理由により個人番号を取得することができるのかは懸念があります。
当然に反発も想定されます。

最後に本人確認の注意点です。
個人番号の提供を受けた事業者は、本人確認を行わなければならないとされています。
本人確認方法としては、個人番号カードの提示があれば問題ありませんが、通知カードの場合は顔写真がないので、通知カードと合わせて運転免許証等の顔写真入りの身分証明書等で確認が必要となります。

公益法人や学会、業界団体などでは、講師や執筆料など、多くの個人に謝金という名目の支払が発生します。

そのため、マイナンバーの影響は大きいと想定されますので、早めの対応が必要と考えます。

次回は、マイナンバー制度の続きで委託の取り扱いについて記載したいと思います。

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この記事の監修者

               

株式会社アダムズ/堀井公認会計士事務所
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