公益法人・学会・業界団体等の税務調査(5)請負業1

こんにちは!
公益法人・学会・業界団体を専門とする会計事務所、株式会社アダムズの堀井です。

シリーズとして公益法人・学会・業界団体等では、どのようなことが税務調査で指摘されるのかを中心に説明していきたいと思います。

前回、法人税の収益事業として、物品販売業について説明しました。
今回は、請負業について説明したいと思います。

請負業は、ちょっと注意が必要なので、2回に分けて記載します。

まず、請負業は、有料または有償で行われる請負または事務処理の受託であり、一般的な請負契約だけでなく、委任契約や準委任契約に基づく委託を含む広い範囲の概念を意味するものと考えられています。

上記から他の者の委託に基づいて行う調査、研究、情報の収集及び提供、手形交換、為替業務、検査、検定等の事業は請負業に該当し、収益事業課税の対象となります。

また、この場合の委託者については、それが誰であるかを問いませんので、国や地方公共団体からの委託に基づくものであっても、あるいは、その委託された事務処理の内容が、本来国等が行政の一環として行うものであるとしても、一定の非課税要件を満たさなければ、原則として収益事業課税の対象となります。

さらっと記載しましたが、「国や地方公共団体からの委託に基づくものであっても」も収益事業になる可能性があるのですが、これを誤認して申告していないケースが結構多いです。

また、公益法人等が補助金等を受け取っている場合には、補助金という名目であっても、収益事業に係る収入または経費を補てんするために交付を受ける補助金等の額は、収益事業の益金に参入されることになっています。

よく、補助金や寄付金という名目で貰えば大丈夫ですか?という質問を受けますが、当然にダメということです。

請負業が厄介なところは、利益が出るケースが多いということです。
前回説明した物品販売業は、収益事業に該当するが、利益はでないというケースも多いのですが、請負業の場合には、利益がでるケースが多いように感じます。

したがって、収益事業の判定を誤り税務調査で指摘されると、過去5年間遡及した結果、多額の本税+延滞税等の納税が生じる可能性があります。

次回は、請負業の続きを説明します。

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この記事の監修者

株式会社アダムズ
代表取締役 堀井淳史
公認会計士・税理士・行政書士

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